【個人事業主の年金保険】国民年金(基礎年金)・国民年金基金・iDeCoについて

【個人事業主の年金保険】国民年金(基礎年金)・国民年金基金・iDeCoについて

年金保険は俗に「3階建て」と言われたりします。こちらの記事は、年金保険制度について「個人事業主」の視点で、知っておきたい情報をまとめたものです。ここから、個人事業主は1階部分の国民年金に加入する義務があって、2階と3階部分については任意加入であると、自分に必要な情報だけをすっきり理解することができます。早速見ていきましょう。

この記事のポイント
  1. 年金制度は3階建て構造
  2. 個人事業主の加入義務は「国民年金(1階部分)」
  3. 個人事業主は任意で「国民年金基金(2階)」「iDeCo(3階)」に加入することもできる

個人事業主における年金制度

個人事業主における年金制度 こちらでは、年金制度の全体を俯瞰しながら、それを個人事業主の視点で見直すとどう映るのか確認します。

年金制度の全体は3階建てのピラミッド型

年金制度は3階建ての構造になっています。 階層が低い年金制度は「全人口的」かつ「義務的」、階層が高い年金制度が「選別的」「任意的」になっています。
分かりやすく、「人口の多さ(横軸)」と「保証度合い(横軸)」でピラミッドのような構造を想像しておけばOKです。

1階・2階・3階部分

3階建ての全体に対して、階層ごとにどんな保険制度が構えられているのか確認してみましょう。

【1階】国民年金(基礎年金)

まずは20~60歳の全ての人に加入義務のある、国民年金(基礎年金ともいう)があります。

【2階】厚生年金・国民年金基金

2階部分には大きく2つの保険制度があります。

まずは、民間企業の社員や公務員などが加入できる厚生年金。
例えば、民間企業の社員はほとんどが厚生年金に加入しています。
そして、厚生年金の掛金には国民年金が含まれているので、民間企業の社員の方などはおそらく「自分が国民年金(=基礎年金)に加入している」感覚なく、生活されている方が多いかと思います。

あとは、個人事業主が任意で加入できる国民年金基金もこの階層にあります。

【3階】企業年金・企業型DC(確定拠出年金)・iDeCo(個人型確定拠出年金)

最後に3階部分。 実は、こちらの階層は非常に新しい部分になります。

というのも、最近まで「年金制度は2階建て」と言われていたほど。
2017年に行われた大きな制度改革によって、例えば、20~60歳の全ての方がiDeCoに加入できるようになったりしたので、最近では「年金制度は3階建て」と言われています。

企業年金・企業型DCとは、民間社員などが任意で加入できる保険制度。

個人事業主でも任意で加入できるのは、iDeCoのような個人型確定拠出年金制度です。

個人事業主は「国民年金」への加入義務!残りは任意

ここまで、年金制度の全体についてご紹介してきました。

では、「個人事業主」目線でこちらの年金制度をみると、どのように映るのでしょうか。
ずばり、下記の通りです。

  1. 国民年金(=基礎年金)に加入義務あり【1階部分】
  2. 任意で、国民年金基金に加入できる【2階部分】
  3. またもや任意で、iDeCoに加入できる【3階部分】

ちなみに、2階の「国民年金基金」と3階の「iDeCo」はどちらも義務ではないので、どちらかというと、積み上げのイメージではありません。

例えば、国民年金基金に加入せずに、iDeCoだけに任意で加入することもOKということ。

これから、「国民年金」「国民年金基金」「iDeCo」について順に説明していくので、それぞれの個人事業主の方にとっての最適なプランを見つけるきっかけにしていただければ幸いです。

年金制度全体についてざっくばらんになんでも相談してみるのもあり

ここまでの説明のなかで、疑問に感じたことがあれば、プロの方にマンツーマンで質問してみてはいかがでしょうか。
ココナラ出品者のこの方は、年金に関する相談になんでも乗ってくださいます。

年金についての相談のります 難しい年金制度についてわかりやすく説明します!!

国民年金

まずは国民年金(=基礎年金)についてご紹介します。

とはいえ、こちらはどう説明しようとも加入義務があるものですので、保険の制度ではなく「保険料(結局いくら掛金を払うことになるの?)」について主にご説明いたします。

国民年金の概要

20~60歳の全ての方に加入義務があり、我が国の年金制度を支えている根本の制度になるので「基礎年金」とも呼ばれたりします。

国民年金(=基礎年金)に加入することで、国民は最低限の年金保障を受けることができます。

受け取れる給付金(=年金)の種類

  1. 老齢基礎年金
  2. 障害基礎年金
  3. 遺族基礎年金

保険料っていくら?経費・控除になる?

年によって変わりますが、現在(2020年)の掛金(=保険料)は毎月16,410円です。

ちなみに、国民年金は「加入義務」のある保険制度でもあることから、掛金は全額「所得控除」対象になります。

▼参考リンク
国民年金保険料|日本年金機構

保険料を安く抑えるには?より多くの年金をもらうには?

個人事業主の方には、「できるだけ保険料を安く抑えたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

こちらで、いくつかのアイデアをご紹介します。

前納制度で年間最大約7,500円お得に

国民年金には前納制度があります。
要するに、「まとめて前払いしておくと月当たりの保険料が安くなる」というもの。

具体的には、2年分前納すると約15,000割引(年間約7,500円割引)。
1年分前納しても4,000円割引されます。

しかも、全額所得控除が効くので、想定所得よりも多くなってしまった年などに利用してみてはいかがでしょうか。

付加年金制度を利用して、将来受け取れる年金額を増やせる

次に、「付加年金」制度についてご紹介します。
こちらの制度を利用することで、将来受け取れる年金額を増やすことができます。

制度の仕組みはこうです。

  • 毎月の掛金(=保険料)に追加で400円納める
  • 「200円×納付した月数分」の給付金を、毎年受け取ることができる

例えば、40歳から60歳までの20年間(240ヶ月)、付加年金制度を利用したとしましょう。

すると、60歳以降に、
200円×240ヶ月=48,000円が毎年上乗せで年金として受け取ることができます。

付加年金制度によって余分に払ってきた金額は、
400円×240ヶ月=96,000円ですから、2年間受け取ることができれば元が取れるということ。

一点注意が必要なのは、こちらの制度(付加年金制度)を利用する場合、2階部分の「国民年金基金」が利用できなくなるということです。

《補足》保険料の納付免除制度について

個人事業主になりたての年など、独立したばかりの時期は最初の設備投資もありますから、赤字が続くことが考えられます。

そんなときは、国民年金の保険料の納付免除制度を利用して、保険料を免除しましょう。
もちろん、払わなかった分、将来受け取れる年金の金額は減ってしまいますが、10年以内であれば、遡って追納(免除していた頃の保険料を払うこと)もできますから、積極的に利用しておきたい制度ですね。

▼参考リンク
いっしょに検証!公的年金 | 厚生労働省

国民年金保険料削減スキームのアドバイス

国民年金制度について、保険料削減の方法、あるいは多くの年金を受け取る仕組みがあることをご紹介してきました。

ただ、無理をして掛金を増やす必要もないですし、一番良いのは、バランスの取れた掛金と給付金を考えること。
その点で、こちらの方は、国民年金保険料の削減スキームについてご紹介してくださいます。

ぜひ、チェックしてみてはいかがでしょうか。

個人事業主の節税法と国保削減スキームをお話します ●国民健康保険料は最大88万円削減●節税対策●手取り増加●

国民年金基金

国民年金基金 次にご紹介するのは、2階部分で個人事業主が任意加入できる「国民年金基金」。

もともとは、自営業者と民間社員間の将来受け取れる年金の受取額の差が問題視されて生まれた制度です。

厚生年金と国民年金の受取額の違い【平成30年度】

  • 厚生年金:145,865円
  • 国民年金:56,058円(※老齢年金25年以上の数値)

保険料はいくら払うことになるの?

68,000円を限度に、自分で決めることができます。

もちろん、月ごとに掛金を変更することもできます。
そして、こちらも国民年金(=基礎年金)同様、所得控除の対象となるので、言ってしまえば「節税対策をしながら、将来受け取れる金額を増やすことができる」まさに一石二鳥の制度と言えるでしょう。

給付金について

将来受け取れる給付金は、積み立てた金額によって変わってきますが、国民年金と変わってくるのが「受け取り方を自分で決められる」ということ。

例えば、少し少ない金額でも終身受け取れる方法や、10年で決まった額を受け取る方法など、全7タイプのなかから選択することができます。

▼参考リンク
全国国民年金基金

iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCo(個人型確定拠出年金) 最後にご紹介するのが、3階部分で個人事業主が任意加入できるiDeCo(個人型確定拠出年金)。

こちら、2001年にサービス開始されたものの、利用できる人に限りがあるという問題が以前はありました。
しかし、2017年の大幅な制度改革によってより多くの方が利用できるようになり、今では多くの方が利用している制度になります。

とはいえ、ここまで説明してきた保険制度とは違ってこちらは「運用益を受け取るタイプ」の保険なので、少し不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

こちらで分かりやすく解説いたします。

iDeCo(個人型確定拠出年金)の仕組み

iDeCo(個人型確定拠出年金)の仕組みをご紹介します。

まずは金融機関を選んで、掛金を自分で設定します。
次に、掛金を金融機関の提示する運用商品リストから選択し、どの配分で投資するか自分で決定。
ちなみに、運用商品リストの変更や、配分の変更は毎月行うことができます。

そして、60歳以降になったときに、その元本+運用益を受け取ることができます。

要するに、運用成績によって受け取れる金額が変わってくるということ。
また、これは「投資&運用」をするということですから、取引の際に手数料がかかったり、金融機関で講座を作る際にも開設手数料がかかったりもします。

損する不安が大きいからやらない方が正解では?

ここまでの説明を聞くと、
「投資に失敗したら受け取れる年金額が少なくなる可能性があるから怖い」
と感じている方も多いのではないでしょうか。

確かに、「合計100万円預けたのに、運用した結果90万円になってしまった」ということは容易に考えられます。
しかし、だからといって「10万円損をした」と捉えるのは短絡的すぎます。

なぜなら、掛け金が全額所得控除の対象だから。
本来支払うはずだった税金を払わずに済むからこそ、「たとえ運用で元本を割ってしまってもトータルでプラスだった」なんてことも考えられるのです。

自分にとっての最適な掛金と配分を見つけたい人へ

iDeCoの運用は真剣に考えようとすると、「元本+運用益」という単純な理屈では説明がつきません。

月々の税金も考慮することで、初めて、iDeCoの真価が見えてくるもの。
そして、それを考えるのはプロに任せてみるのも一つの手です。

ココナラのサービスでは、FPが確定拠出年金の見直しを手伝ってくださいます。

iDeCo、確定拠出年金の見直しを手伝います FP、DCプランナーの資格保有。一緒に見直しましょう!

掛金

iDeCoの掛金は、個人事業主(国民年金利用の第1号被保険者)の場合、月額68,000円が限度額となります。
(※国民年金基金または国民年金付加保険料との合算の合計が68,000円)

給付金

受け取り方は大きく3つ。

「一括受け取り」「5~20年内での有期限受け取り」「前金を受け取り、残りを有期限受け取り」です。

▼ 参考リンク
iDeCo公式サイト

まとめ

まとめ 個人事業主における年金制度についてご紹介してきました。

改めてまとめておくと、個人事業主は「国民年金(=基礎年金)」への加入義務、そして、「国民年金基金」あるいは「iDeCo(個人型確定拠出年金)」への任意加入ができるということです。
それぞれの保険制度に特徴があるので、それらを照らし合わせながら、最適な掛金と給付金の受け取りプランが組み立てられると良いですね。

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Kento
ココナラマガジン編集部ライターのKentoです。 主に「開業・開店・経営」「お金・資産運用」カテゴリーの記事を担当。 距離を感じやすいテーマだからこそ、読者の方に寄り添えるライターとしての強みを生かして、読みやすく分かりやすい記事作成に努めます!